誰も得しない日本史

誰も得しません

共通テスト難易度考察 H30試行調査10・11

H30試行調査の問題文はこちら(16MB)

大学入試センター

 

このシリーズの基本コンセプトは、こちらをご参照ください。

www.daremotokushinai.com

 

 

解答番号10・11

与えられた①~⑨の選択肢の中から2つ選び、解答番号10と11を埋めます。両方あって始めて正解となります。

まず、X~Zから、地図から読み取れる情報として正しいものを選び、次に、a~cの歴史的事実と組み合わせる必要があります。

 

X 中央政府はこの地域には国を設置しなかった。

Y 中央政府はこの地域の平野部から支配域を拡大していった。

Z 中央政府はこの地域の太平洋沿岸部に城柵を多く設置した。

 

a 蝦夷は、しばしば多賀城や秋田城を襲撃の対象とした。

b 中央政府は、城柵の近くに関東の農民を移住させて開墾を行った。

c 蝦夷は、独自の言語や墓制などを保持した。

 

Xですが、地図を見れば、この地域には秋田国府と出羽国府があったことが分かります。国の政務の中心となる「国府」は基本用語で、国府があることから、この地域には国が設置されていたことが分かります。

地図を見ると、平野部に多く城柵があることから、Yが正しいことが分かります。「城柵」は『一問一答』にありませんが、標準用語に渟足柵や磐舟柵があります。

地図を見ると、太平洋沿岸部よりも内陸部(北上川流域など)に城柵が多くあることが分かるので、Zを消去できます。

よって、地図が読めて、かつ基本用語の知識があればXを消去できます。さらに、地図が読めて、かつ標準用語の知識があれば、Yが正しいことが分かります。

 

a~cの中で、Yと関係しないものはcです。a~cは歴史的事実とあるので、これも読み取りによってのみ正答にたどり着けます。

 

よって、

基本用語の知識もなく、資料の読み取りもできなければ、正解率は1/36です。

基本用語の知識があり、資料の読み取りができれば、正解率は1/15です。

標準用語の知識があり、資料の読み取りができれば、正解に至れます。

 

この問題の配点は3点なので、期待値は次のようになります。

 

【期待値表 解答番号10・11】

 

資料読める

資料読めず

用語習得せず

0.08

0.08

基本用語習得

0.2

0.08

標準用語習得

3

0.08

その他の必要用語習得

3

0.08

 

【期待値表 累積】

 

資料読める

資料読めず

用語習得せず

14.58

6.33

基本用語習得

19.45

7.08

標準用語習得

25.25

9.33

その他の必要用語習得

25.35

9.43

 

下の拙著では、センター試験でも同様の調査をしていますので、これからの調査結果とそちらと比較してみれば、『一問一答』という指標を用いて、センター試験に必要な知識レベルと共通テストに必要な知識レベルがどれだけ変化したのかが明らかになっていくことでしょう。 

 

 

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