誰も得しない日本史

誰も得しません

共通テスト難易度考察 H30試行調査30

H30試行調査の問題文はこちら(16MB)

大学入試センター

 

このシリーズの基本コンセプトは、こちらをご参照ください。

www.daremotokushinai.com

 

 

解答番号30

日露戦争後の日本人の意識の変化をとらえた、甲・乙の文章と、それぞれの根拠として考えられる歴史的な出来事を組み合わせます。

選択肢の組み合わせ上、甲はアとイの二者択一で、乙もウとエの二者択一です。

 

甲 戦争に勝利して,明治維新以来の課題が克服され,日本も近代的な国家に

なったという意識が大きくなった。

乙 莫大な対外債務を背負い,重税にあえいでいる民衆は,戦争の成果に満足

せず,政治への批判的意識が高まった。

 

ア 農村では旧暦も併用されるなど,従来と変わらない生活が続いていた。

イ 八幡製鉄所の経営が安定し,造船技術が世界的水準となるなど重工業が発達した。

ウ 戊申詔書を発布して,国民に勤労と倹約を奨励し,国民道徳の強化に努めた。

エ 新聞・雑誌などが激しく政府を批判したので,新聞紙条例を発布して取り締まった。

 

甲ですが、アの「従来と変わらない生活が続いていた」では甲の「明治維新以来の課題が克服され」とは言えません。イの「造船技術が世界的水準となる」が「明治維新以来の課題が克服され」としても、「日本も近代的な国家になったという意識が大きくなった」としても、ふさわしいです。この解法は、知識というより、現代文の読み取りの範疇内でしょう。

乙ですが、エの「新聞紙条例」(基本用語)は1875年に発布されたものなので、「戊申詔書」(基本用語)を知っていても知らなくても、ウがふさわしいと分かります。

 

以上のより、資料の読み取りで甲が、基本用語の知識で乙が解けます。

配点は3点なので、期待値は以下のようになります。

 

【期待値表 解答番号30】

 

資料読める

資料読めず

用語習得せず

1.5

0.75

基本用語習得

3

1.5

標準用語習得

3

3

その他の必要用語習得

3

3

 

【期待値表 累積】

 

資料読める

資料読めず

用語習得せず

40.33

20.83

基本用語習得

61.95

19.83

標準用語習得

72.75

39.58

その他の必要用語習得

76.6

44.18

 

 

下の拙著では、センター試験でも同様の調査をしていますので、これからの調査結果とそちらと比較してみれば、『一問一答』という指標を用いて、センター試験に必要な知識レベルと共通テストに必要な知識レベルがどれだけ変化したのかが明らかになっていくことでしょう。 

 

 

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