誰も得しない日本史

誰も得しません

共通テスト難易度考察 H29試行調査03

H29試行調査の問題文はこちら(32Mと重いです)

大学入試センター

 

このシリーズの基本コンセプトは、こちらをご参照ください。

www.daremotokushinai.com

 

解答番号3

惣村の寄合の資料を読んで、〔ウ〕〔エ〕の2つの問題に答えます。

 

〔ウ〕は寄合での話し合いで決めていた内容を問うもので、選択肢は、

X 村における年貢の納入に関すること

Y 村における裁判権の行使に関すること

です。

 

〔エ〕は〔ウ〕の背景を問うもので、選択肢は、

a 領主が制定した掟による裁判により、村人同士の連帯意識が薄れた

b 自分たちの村の秩序を、自分たちの力で共同して守ろうとした

 

〔ウ〕を解くための最短手順は、次のようになります。

①資料の条文の大意を読み取る

資料には「~の者には、…の罰金を課す」という条文が列挙されています。また、年貢や米といった言葉はでてきません。よって、文章中の言葉がほとんど分からなくても、答えがYであることが導き出せます。〔ウ〕を解くのに、歴史用語の知識は必要ないといっても過言ではありません。

 

〔エ〕を解くために資料を読んでいっても、惣村の話し合いが村の構成員で行われていたことは分かっても、そのときに参照された掟が誰によって作成されたものなのかわ分かりません。よって、受験生は自らの知識を利用する必要があります。〔エ〕を解くための最短チャートは、次のようになります。

①「惣掟」(基本用語)は惣村の構成員が自治的に作成した規約であるという知識を利用して、選択肢aの「領主が制定した掟」の部分が誤りであるとする。

②消去法により、bが正しいことを導き出す。

 

以上により、基本用語と資料の読み取りだけで、〔ウ〕〔エ〕を合わせた、解答番号3の答えは、④であるということが導き出されました。同時に、その他の必要用語まで暗記していても、資料を読み取れなければ期待値は0.5問にとどまるということでもあります。

 

この問題の期待値は次のようになります。

 

【期待値表 解答番号3】

 

資料読める

資料読めず

用語習得せず

0.5

0.25

基本用語習得

1

0.5

標準用語習得

1

0.5

その他の必要用語習得

1

0.5

 

 

【期待値表 累積】

 

資料読める

資料読めず

用語習得せず

1.25

0.75

基本用語習得

2.25

1.25

標準用語習得

2.25

1.25

その他の必要用語習得

3

1.75

 

以下の拙著では、センター試験でも同様の調査をしています。これからの共通テストの調査結果とそちらと比較していけば、『一問一答』という指標を用いて、センター試験に必要な知識レベルと共通テストに必要な知識レベルがどれだけ変化したのかが明らかになっていくと思います。 

 

 

 【お知らせ】

Amazonで電子出版しています
 
 
Youtube版「のぶたの誰も得しない日本史 」