誰も得しない日本史

誰も得しません

共通テスト難易度考察 H29試行調査08

H29試行調査の問題文はこちら(32Mと重いです)

大学入試センター

 

このシリーズの基本コンセプトは、こちらをご参照ください。

www.daremotokushinai.com

 

解答番号8

2つの絵画と年表をみて、倭国使と百済使の描かれ方が違う理由を考えます。

 

次の、XとYの正誤の組み合わせを〔解答番号8〕に答えます。

X 百済は、中国から積極的に文化を受け入れているようなので、百済使は中国風の身なりに描かれているのだろう。

Y 当時、倭は梁にひんぱんに朝貢していないようなので、倭国使は古い時代の風俗で描かれているのだろう。

 

掲載されている絵画を見たことがある受験者はいるかもしれませんが、6世紀の倭国と百済の朝貢回数などは受験者は知っているはずもありませんので、掲載されている表を読み取らなければなりません。

 

表によると、6世紀前半に、百済は6回朝貢していますが、倭国は6世紀の初頭に1度朝貢しただけです。このことから、倭国が「ひんぱんに朝貢していない」というのは問題ないでしょう。Yは正文です。

百済は6度も朝貢しているうえに、表に「博士や工匠・画師を求める」とあります。このことから、百済が「中国から積極的に文化を受け入れている」というのも認めていいでしょう。Xも正文と認められます。(※一応指摘しておきますが、「博士や工匠・画師を求める」とあるのは6度の朝貢のうち1度のみなので、表だけでは必ずしも積極的に文化を受け入れているとはいえないということもできます。百済の使いが中国風に描かれている理由が他にあることを、表が否定できたわけではないのです。解答番号6のように、限られた選択肢のなかから妥当性の高いものを選ばせるならまだしも、一つの仮説のみを示して、掲載されたデータにない部分の想像するだけで、正文か誤文かのいずれかを正答とする姿勢にはかなり疑問を持っています。

 

以上により、答えは①となります。

この問題の期待値は次のようになります。

 

【期待値表 解答番号8】

 

資料読める

資料読めず

用語習得せず

1

0.25

基本用語習得

1

0.25

標準用語習得

1

0.25

その他の必要用語習得

1

0.25

 

 

【期待値表 累積】

 

資料読める

資料読めず

用語習得せず

5

2

基本用語習得

6

2.75

標準用語習得

6

3

その他の必要用語習得

7.25

4.25

 

以下の拙著では、センター試験でも同様の調査をしていますので、これからの調査結果とそちらと比較してみれば、『一問一答』という指標を用いて、センター試験に必要な知識レベルと共通テストに必要な知識レベルがどれだけ変化したのかが明らかになっていくことでしょう。 

 

 

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