誰も得しない日本史

誰も得しません

共通テスト難易度考察 H29試行調査14

H29試行調査の問題文はこちら(32Mと重いです)

大学入試センター

 

このシリーズの基本コンセプトは、こちらをご参照ください。

www.daremotokushinai.com

 

解答番号14

近世とそれ以前の大名の特徴で、誤っている選択肢を①~⑤のなかから選びます。

 

選択肢は次のとおりです。

 

①武力で領地を奪ったり、取り戻したりすることができなかった。(18世紀)

②自由に外国と交易することを許されなかった。(18世紀)

③将軍の全国統一的な軍事指揮権の下に置かれた。(18世紀)

④領国支配のために独自の法を制定する大名もいた。(16世紀)

⑤幕府の指示がなくても、常に城郭を整備・修復するよう求められた。(18世紀)

 

純粋に知識だけが求められる問題に見えます。

①は、秀吉の「惣無事令」(標準用語)による私戦禁止が近世を貫いているので、正文です。②は、いわゆる鎖国政策が17世紀の前半には確立しているので、正文です。「鎖国」そのものは『一問一答』で問われていませんが、関連用語が多く問われているので、基本用語レベルで分かると認められます。③は正文ですが、知識だけでは難しい。④は、戦国大名の分国法(基本用語)のことなので、正文です。⑤は武家諸法度元和令に反しているので、誤文ですが、『一問一答』では「武家諸法度」(その他の必要用語)の内容には触れておらず、「武断政治」(その他の必要用語)でも⑤の内容には触れていません。

 

基本用語の知識があれば、②と④を消去できます。

標準用語の知識があれば、②④と①を消去できます。その他の必要用語の用語を暗記していても、その用語の内容や意義を理解しておかなければ③も④も消去できないままです。

 

平易な問題にみえて、暗記だけでは解けないという問題でした。受験生は用語の内容や歴史の流れまで理解しておかなければならないということです。正答率は65.6%でした。

 

この問題の期待値は次のようになります。

 

【期待値表 解答番号14】

 

資料読める

資料読めず

用語習得せず

0.2

0.2

基本用語習得

0.34

0.34

標準用語習得

0.5

0.5

その他の必要用語習得

0.5

0.5

 

 

【期待値表 累積】

 

資料読める

資料読めず

用語習得せず

7.32

3.2

基本用語習得

10.44

4.61

標準用語習得

11.5

5.42

その他の必要用語習得

12.75

6.67

 

 

 

以下の拙著では、センター試験でも同様の調査をしていますので、これからの調査結果とそちらと比較してみれば、『一問一答』という指標を用いて、センター試験に必要な知識レベルと共通テストに必要な知識レベルがどれだけ変化したのかが明らかになっていくことでしょう。 

 

 

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